この日の午後、Mewはスペイン坂スタジオの公開収録に出演していたようですが、そんなこととはつゆ知らず。(←ファン失格?)ま、並んでいたとしても時間短かったようなんで見れたかどうか怪しいですが。
代官山Unitは初めてだったのでとりあえず場所確認。というほどのこともなく、代官山駅からめちゃくちゃ近かったです。(笑)
そして既にすごい人。人。人。
当然これみんなMewの入り待ちでしょうな。
しかし友人の到着も遅れていたあたしはひとりでそこに混ざる勇気もなく、あっさり通り過ぎてしまった・・・。
ということで、久々の代官山だし、時間まで思う存分買い物とカフェで楽しみました。(←そんなことでいいのか?笑)
開場時間ギリギリに友人と共に再びUnitへ。うおっ!すでに長蛇の列。(←当たり前。)
なんだけど、あたし達の番号は200番代だったのでまだ余裕でしょってことで近くの階段で座って待つことに。というのも、あたしはSilasに渡したいものがあったので、ローディーの人が誰か出てきたら預けて渡してもらおうかと考えていたのですが。
しばらくして歩道側の方にふと視線をやると向こうから見たような人物が。
え・・・・・・・・・?!
なんとSilas本人でした。(爆)
実はちょっと離れていたこともあって、車のライトの逆行で顔があまりよく見えなかったのですが、『Silas!』と名前を呼んだら立ち止まってくれました。
突然だったのですが、あまりビックリもせずむしろ笑顔で『Hello!』と声をかけてくれました。あぁ、やっぱり素敵vv
不意打ちの笑顔にやられっぱなしでサインもらうのも写真撮ってもらうのも忘れてしまったのですが。まぁ、物より思い出ってことで。とりあえずプレゼントのお花は無事渡せました。
『これあなたに持ってきたの。』というと『ありがとう!僕、花って大好きなんだよね。』と言って受け取ってくれました。
生花だし、きっと明日には捨てられる運命なんだろうけど、ホテルの部屋にお花もないんじゃ、寂しいよね。
もうお客さんもどんどん中に入ってってる時間だったのであまり長くは話せなかったけど、Silas本人に逢えたなんてもう・・・幸せすぎるっvv
というわけで、断然テンションも上がり会場入りしたあたし達。
中はAstroよりも狭く感じたくらいにこじんまりとした印象。そしてステージの関係でこの日はドラムキッドがやや左より。で、Johan側の方から確認してみると、おぉっ!Silasがよく見えるかも♪で、Jonasファンの友人も真ん中よりもその位置のが見やすいってことでふたりとも左側から見ることに。で、この位置って意外とBoも見やすかったんですよ。つまりステージ全体見渡せるってわけです。おいしいね。(さすがにNicは微妙だったけど。)
余談ですが、待ち時間の間に隣に並んでいたアメリカ人の女の子が"今買ってきたばかりです"ってCDを広げてて、気になったので声をかけてみた。(ひとりだったし。)
『それ誰のアルバム?』って聞くと『Pet Shop Boysの人達が出してる新しいアルバムよ。あたしは日本語読めないけど・・・』といってライナーを見せてくれました。
で、その後もいろんな世間話をしたり、この日は流れてたBGMがけっこうよかったんで『今夜はいい選曲だよね!』っていうと『でもこういう音楽ってアメリカじゃあんまり流れないのよね。日本がうらやましいわ。』とのこと。なるほど。確かにアメリカで北欧バンドがビッグネイムになったって話はあまり聞かないかも。
そして開演時間の18時。ライトダウンと同時にWalking Songが流れる。客が後ろからどっと押し寄せた頃にはもうすでにただならぬ雰囲気。
あたし達はさっきまで立っていた場所から一体どこにトリップしてしまったんだろう・・・。
1曲目のCircuitry Of The Wolfが流れる頃には思い知る。
"この世で最も美しき悪夢の世界へようこそ"
2曲目のChinaberry Treeにつながって、Jonasの歌声が響き渡るとMew Universeは一層広がりを見せる。
3曲目は1stからのAm I Why?No。さすがにこの曲は人気が高い。イントロでものすごい歓声!!そんでドラムかっこよすぎっ!!!ホントに毎回思うけど、Silasのあの華奢な体のどこにあんなパワーがあるんだろう??ホントに尊敬する。
つづいて156。この曲のJonasとJohanのデュエットが素晴らしかった!!で、そこに重なるBoのコーラスもよかった。
そして、中盤になにやら白い紙を持って現れたJonas。
『えっと、もっと練習できればよかったんだけど、他にいい方法が見つからなくて・・・』
で、その白い紙の実態はカンペでした。そう。なんと白い唇のいざないをまさに日本語ver.で歌ってくれたのです。
うわさには聞いていたのですが、他の会場に行っていない友人とあたしは思わず『えぇえええーーー?!?!?』と叫んでしまいました。
これがめちゃくちゃうまかった!!ホントに日本語発音うまいよね。違和感なさすぎて怖いくらい。カンペも確認するって程度であんまり見てなかったし。
そしてこの後のMCだったかちょっとはっきり覚えてないんだけど、Boが『いつも思うんだけど、なんでSilasはステージで何もしゃべらないんだろうね?なんか一言しゃべってよ。』とかなんとか言った後、JonasがSilasにマイクを向けたのですが、あっさりつき返され、スネアドラムをタタタンッ!と叩いただけで終わってしまいました。(笑)
Jonasが『今のどういう意味?』とか言ってたけど、つまりそういう意味だよね!
『僕はドラムで充分しゃべってるからいいんだ。』という意味だと勝手に解釈しているあたしなのです。
そしてそんなストイックなSilasにまたしても惚れ直しましたvv
で、まさかこの曲をやってくれないはずはない。その曲紹介をするBo。
『次の曲にはちょっと面白いエピソードがあるんだ。実はその頃僕はちょうど休暇に出かけてて、その後Copenhagenに戻ってきたら、ある友達がこの曲を聴かせてくれたんだ。僕はその曲を誰がつくったかなんて全然知らなかったんだけど、「すげーいい曲じゃん!!これ誰がつくったの?!」ってそいつに訊ねたらそれがJonas Bjerreだったってわけ。聴いてください、She Came Home For Christmas。』
そんなエピソードがあったなんて知ったら益々素敵な曲に聴こえてしまう♪
悪夢の世界に少しだけ見え隠れする光。今ここにいる誰の目にも雪が降り積もってゆくのが見える。その雪が意外にも暖かいのを知る。輝くのがわかる。白銀の世界。太陽が見えない夜でも明るい場所はきっとある。
Louise Louisaで一旦ステージからはけてゆくメンバー達。
そしてアンコール1曲目はApocalypso。
Jonasいわく『この曲は恐怖の二面性を歌ったもの』である。
実は2ndであたしはこの曲が一番好き。・・・なんだけど、前の曲とつながってる部分のドラミングが端折られててそれが残念だった。個人的にはそこからBoのギターにつながるところが一番好きなのです。(←ちょっとマニアック?笑)
とはいうもののやっぱりこの曲のドラミングはものすんっっっごいかっこいい!!!そんでやっぱりBoのギターの切り替えがかっこいい!!
アンコール2曲目はオーディエンスからのリクエストに答えてくれました。
Jonas(だったかな?)が『次は何が聴きたい?』と言ったところ、あまりにもみんなが口々に言うもんで、Johanがこう提案。
『OK! We have two options! Eight Flew or・・・』
と言いかけたところでものすごい反響!!何を隠そうあたしもそのひとり。Eight Flewはホントに大好きな曲!!
一応Symmetryも候補にあったようですが、Eight Flewのが声が多かったようで、Jonasも『I think, Eight Flew!』というわけでEight Flew Over One Was Destroyedに決定!やったぁーーーっっ!!!
Silasの激しいドラミングも好きですが、この曲の繊細さといったらもうっ!!素敵すぎです!!
そんで、あたしは特に"I am thinking of you~♪"のところがめちゃくちゃ好きなのです。Jonasの歌声が、その歌詞が、その世界が、切なさの極みって感じで胸が苦しくなる。その瞬間が大好き。
そして、エンディングはもちろんこの曲。Comforting Sounnds。
なんか、2ndアルバムの曲があってはじめてこの曲の本当の意味がわかったような気がしました。
あぁ、きっとこの曲は夜明けなんだ、と。
長い悪夢から開放されてやってくる夜明け。夜の終わり。暗闇が光に溶けてゆく瞬間。薄いピンク色の雲に滲みながら生まれる真っ赤な太陽。
あたしにはそう思えました。
Mew来日公演終了。世界一幸福な悪夢は幕を閉じました。